私が池袋の本部で指導員をしていた頃、楽しみにしていたのが、大山倍達総裁よりご馳走して頂いた『鶏の水炊き』です。毎週金曜日の夜、黒帯研究会終了後、裏の若獅子寮に内弟子の当番の人が、鶏を20羽ほど入れて長時間煮込んだ、『鶏の水炊き』を作ってくれるのです。当時大学生で食事もままならなかった為、「一週間分の栄養を取らないと厳しい稽古で身体が持たない」と勝手に思い込み、帰りに動けなくなるまで食べたものです。毎週、もう何も食べられないくらい詰め込み、うつむく事も出来ない状態になった頃、大山総裁が一言『デザートを買ってきなさい!』 若い内弟子の方が、近所に走って行き、いつも買ってくるのが、でっかい林檎と一杯あんこの詰まったこれまた大きな饅頭でした。私は、甘いものが苦手な為、目一杯食べた状態での、でっかい林檎と饅頭のデザートは地獄でした。総裁のご好意とはいえ、食べるのが本当に苦痛だった事を覚えております。しかしおかしなもので、金曜日になると苦しかったのも忘れ、また食べたくなって来るから不思議です。
大山総裁時代の素晴らしい伝統を継承し、月に1度、私の手作りで、高知で今までお世話になった皆さんへの御礼と、門下生同士の親睦、選手の身体作りを目的に、2年半くらい前から始めました。毎回20人位の門下生が集い、中々盛況です。午前中に買出しに走り、午後2時頃からぐつぐつ煮込みます。その間、酒屋さんとビールを冷やす氷屋さんに手配をいたします。午後9時半、各道場より稽古や指導を終えた仲間が集まり乾杯となります。
今回はゲストに、毎年夏休みを利用しロサンゼルスより帰って来る、高知の「炭火焼の泉屋さん」の息子さん、泉君ご一家。(ロスの八巻道場の門下生で、来年はドリームカップにも挑戦してくれるそうです) もう一人は、同じ高知西ロータリークラブに所属し、大会でお世話になっている、アズマ補聴器の息子さん。アズマ耳鼻咽喉科の院長東君から「今度の留学生が空手を体験してみたいそうです。お願いできませんか?」との連絡が有り、喜んでお引き受けし、ご一家で水炊き会を体験していただきました。アメリカでは体験することが出来ない、純日本風の「ちゃんこ鍋」に、ニューヨークっ子の留学生も大変喜んでくれました。30人の「大水炊きパーティー」も大盛況のうちに終了。翌日、私は婚礼に出席にも拘らず、二日酔いで一日ウーロン茶で過ごさせていただきました。斉藤さんから頂いた『どぶろく』が美味しくてやりすぎました。以後どぶろくには気をつけます!
私のホームクラブ、高知西ロータリーにアメリカからの交換留学生来場
ホストファミリー、アズマ耳鼻咽喉科院長 東君と留学生 それにロスから帰省中の泉君を囲んで仲間が集う